この町 おさんぽコラム 2号!

 

いつも道のすみっこにいて、背丈も低いツユクサ。その小さな花に顔を近づけ、よくご覧になってみて下さい。

涼しげな青い花びら二枚に、あざやかな黄色いリボンのかたちのおしべが四つ、そして白くつややかな、絹糸のようなめしべやおしべが三本。とても愛らしいですよ。

しかし、その花は一日限り。朝に開いたと思ったら昼には閉じ始め、夕にはすっかり閉じてしまい、もう二度と咲くことはありません。

愛らしい、なのに、はかない……だなんて、私のこころをくすぐってやみません。

踏切待ちをしている時、ふと線路わきの草むらをのぞくと、ツユクサの花を見つけることがあります。

貴重な瞬間に出会えたことをよろこび、私は思わずしゃがみこんで、花をながめます。うっとりしたり、写真を撮ったりなどしていると、遮断機が上がったのにも気づかず、ついつい向こうへ渡りそびれてしまうほどです。

 

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文・画 村山尚子

 

 

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