この町おさんぽコラム37号” テントウムシ”

 

  通学中の小学生たちが道ばたの植えこみをのぞきながら、「わー、何これ!」「気持ちわるい!」と言っていたので、「テントウムシの幼虫だよ」と教えると、「えー!?」と大変おどろいた様子でした。

 お天道さまにちなんだ名まえを持ち、晴れた空をブーンと元気に横切るテントウムシ。まるくてつやつやとした羽には赤い色が使われ、かわいらしい水玉模様までついていて、明るく華やかな外見です。しかし幼虫のころの姿は、黒々として、背中は蛇腹のようになっており、おどろおどろしいとげまで生えています。草の茎や葉の上で細長い体をもぞもぞとさせている、まるで何か悪さでもしているよう。これがまさかあのテントウムシの成虫になるとは想像もつきません。

 けれども、テントウムシは成虫も幼虫も、草花や作物を荒らすアブラムシを食べてくれる益虫。一見悪そうなお顔のテントウムシの幼虫を、あわててつまんでポイしないようお気をつけ下さい。

 

– 文・画 村山尚子 –

投稿:@広報部