この町おさんぽコラム29号”アキアカネ”

赤いトンボのアキアカネは、夏を山や高原などの涼しいところで過ごし、秋になると平地に下りて来ます。この町にもやって来て、特に玉川学園三丁目の子ども広場ではたくさん見られます。

 指先にアキアカネを止まらせていると、広場の子どもたちが「わぁ、すごい!」と目を丸くしてくれるので、私は大人げなく得意になります。

アキアカネは見晴らしの良い、例えば木の枝先やフェンスの上などの高い位置に止まるのを好みます。また、自分のお気に入りの場所を決めると、そこに何度も止まりに来ます。なので、その場所の少し高い位置に人差し指を立てて待っていると、ひと回りして戻って来たアキアカネが、指先にチョンと止まってくれるのです。

 そしてそこで、傘を閉じるように羽をぺたんと下げてくれたら、くつろいでいるしるし。アキアカネに信用してもらえたようで、私はうれしくなってしまいます。

この町おさんぽコラム 29号 アキアカネ

– 文・画 村山尚子 –

投稿:@広報部