児童公園から消えていた歓声        「たま坂ことの葉」寄稿文

 我が家の隣の児童公園から消えた、元気に遊ぶ子どもたちの歓声が、秋風と共にようやく戻ってきました 。
 思えば、この公園の砂場の前のフジ棚に、いつもの年のように見事な藤の花房がいっぱいに垂れ下がる頃から、児童公圏内には人影が見られなくなりました。新型コロナ感染症拡大の中での「巣ごもり 」生活からでしょうか、子どもたちの姿が見えず声が聞こえない児童公園は、ひっそりと静まり返った「非日常」の世界でした。
 そして今、再び無邪気に遊ぶ子どもたちの元気な声がかえってきて、イキイキとした声に元気をもらい、自然に笑顔になっている自分に気づきます。
 そのことから思い出したことは、以前我が家で在宅介護をしていた母が、『公園から聞こえてくる子どたちの声が,なんとも可愛い』とよく口にし、目を細めていた姿でした 。母は毎日、子どもたちの声を最後まで楽しみながら安らかに九十余年の生涯を閉じました 。
 人に「生きる力」を与えてくれる無邪気な子どもたちの声 ・・・今日も、幼い兄妹がお母さんに見守られながら遊びまわり、歓声を上げていました 。
子どもたちは、私たち「町の宝」ですね。               

-広報部-