【パトロールの始まり】
玉川学園地区では、2004年に犯罪発生件数が年間200件を超え、町田市43地区の中でワ
ースト3に入ったことがある。この時、町田警察署の指導を受け、町内会の全地区で防犯パトロールを実施することになった。その結果、侵入盗とひったくりについては、2009年頃には、2004年に比べ5分の1の年間7~8件にまで減少している(玉川学園町内会発行の「我がまち玉川学園地域80年のあゆみ」より)。
【パトロールの意義・効果】
玉川学園地区が侵入盗などに狙われやすい原因(犯罪者が好む条件)として、高齢者が多く住んでいる、防犯カメラの設置率が低くかつ他県に隣接していることがあげられる(2019年の防犯勉強会の講師である町田警察署員の話)。更に、犯罪者は、人に顔を見られ記憶されることを極端に嫌う傾向があり、防犯パトロールが行われている地域には近づかない。従って、防犯パトロールの抑止効果は大きい。2010年以降、侵入盗やひったくりの発生件数は、少ない状態が続いている。
【パトロールの多目的化】
2018年に防犯パトロールという名称が防犯・環境パトロールに変わり、パトロールに不法投棄の監視や資源物集積所の利用状況の確認、美化運動といった役割も加わった。地域によっては、パトロール中に高齢者のさりげない見守りを行っている地区もある。このように、パトロールは防犯に留まらず多目的化している。また防災関係者もパトロールに参加して、防災活動に必要な地域の状況把握を行っている。