【高齢者の見守りの先駆け】
2010年、玉川学園地区社会福祉協議会が発足した。発足にあたり地域ごとの高齢者人口と高齢化率(対象地域の人口に対する65歳以上の住人の比率)が調べられた。高齢化率の高い、ある地区では、高齢者などの見守りと災害時の安否確認を結びつけ、地区の重要課題として取り上げ検討を始めるところがあった。その地区では、「近隣の支え合い」の理念のもとに災害時の安否確認や助け合い、平時における高齢者の見守りについて進展があった。
【見守り支援ネットワークとさりげない見守り】
そのころ町田市と町田第3高齢者支援センターは、市民の高齢化が進む中でその対応として生まれた「ふれあい安心ネットワーク」構想のもと、賛同する地区と共に高齢者の「見守り支援ネットワーク」を始動させた。「見守り支援ネットワーク」では、玉川学園・東玉川学園地区を5つのブロック(A~E)に分け、ブロックごとに活動を行っている。
「見守り支援ネットワーク」の取り組みとして「さりげない見守り」などの活動が広まった。
「さりげない見守り」とは、あんしん連絡員が近隣の高齢者をさりげなく見守るという活動である。あんしん連絡員は登録制で、町内会の役員やその経験者、地域住人などが登録している。2015年に、玉川学園町内会を中心とする町内会・自治会のはたらきかけを受けて町田市が玉川学園・東玉川学園地区を対象とした「見守りアンケート」調査を行っている。このアンケート調査によって、見守りや積極的な見守りを希望する方の把握が進んだ。