この町おさんぽコラム14号”カタツムリ”

私にとって雨の日の楽しみはカタツムリに会えること。その長い触角をつんつんと触ると、迷惑そうな顔をして引っこめるのがかわいくてたまりません。カタツムリはサザエやタニシのような水中の巻貝と同じ仲間。陸で暮らしてみたいと、水からとび出したのがカタツムリです。水中にいれば事欠かない水分も、陸では自ら求めなければなりません。だから雨の日に塀や葉の上でよく見かけられるのです。晴れた日には体から水分が奪われないよう、殻の奥に閉じこもります。殻の入口にラップのような薄い膜を張って密閉させるスキルも身につけました。

ちなみに、その殻を重くて邪魔だからと捨て去ってしまったのがナメクジです。常にじめじめしたところで過ごしているのはそのためです。

水中の巻貝、カタツムリ、ナメクジ。なんだか人間もこの三つのタイプに分けられそうです。私は……あまのじゃくのわりに破天荒にもなりきれないカタツムリタイプかもしれません。あなたはどのタイプ?

2017年6月町内会だより この町おさんぽコラム カタツムリ

– 文・画 村山尚子 –

投稿:@広報部