星空映画会 ―広報部取材―

 「父親の顔の見える学校生活を子ども達にプレゼントしよう」そんなお父さんの純粋な気持ちから 発足したオヤジの会(南大谷小学校地域のオヤジ有志)は今年でもう21年。活動は仕事休みの週末が主です。
今迄学校や地域のイベントに始まりこどもまつりでの『ゴジラ焼』など、いろいろ面白い遊びを考えだして、子どもと思いっきり遊ぶ、それが元気の源でした。
それが今年のコロナ渦で・・何もしてやれない。
「とにかく考えよう。このままじゃ、子どもたちがかわいそうだし、俺たちだって辛い」
 今この状況の中子どもと思いっきり楽しめる、それは何だろうか、考えに考え、そして・・出した答え
いつもは防災訓練でにぎわう南大谷小学校。今年は中止。
そこで今回初めて小学校の協力のもと、以前化石谷公園で行っていた野外の映画会を、
この南大谷小学校で開催することにしたのです。
とにかく3密を避けること。
おさらいすると
1.密閉空間(換気の悪い密閉空間である→これは屋外だからクリア
2.密集場所(多くの人が密集している)→これは屋外で距離を取る方法を考えないと。
3.密接場面(互いに手を伸ばしたら届く距離での会話や発声が行われる)→これこそが子供には1番難しい。
必ずマスク着用。
数回にわたる協議。近隣自治会などの協賛を得られ、上映作品をしぼり上映許可もおりた。
密集を避ける具体的な方法もイメージし、
学校近隣宅への協力もお願いした。
全てが1本の線につながった時、皆思った。よし、これでいける!

 そして、待ちに待った令和2年9月19日の土曜日の午後3時過ぎ、
お父さんたちはグランドで設営に汗を流していた。
それぞれができることを、互いに助け合い、
サッカーの練習の子供たちもいる中、まずスクリーンの架台を組み、 音声画像の機材を運び込む。
スクリーンの面を平らに伸ばしながら、機器の調整をする。
6時になるとサッカーの練習のほうはちょうど終了である。
入れ替わり映画会参加の子供たちがぞくぞくと集まってきた。 それぞれにシートを広げ座る場所を決めている。
するとお父さんたちは機材の最終チェックと同時に、芝の周りに杭を打ち始める。
連携の取れた素早い動きだ。


グランドの芝を横切るようにピンクのテープを渡していく。
これが2の密集を避ける答えだ。子供たちはテープを避けて間隔を保って座りなおす。
ものすごい人数である。芝中埋めつくす子供たちと付き添いの親御さん。
注意事項をビデオで再度呼びかけ、大きなスクリーンにオープニングクレジットが映し出されると、
どこからともなく拍手が沸き起こった。
子供たちの輝く瞳と笑い声がこだまする様子に
この素晴らしいイベントの仕掛け人たちは、 何か言いようのない温かいものがこみ上げ、ほっと胸をなでおろした。

- 広報部取材-