この町おさんぽコラム38号” サツキ”

 

目の覚めるようなピンクや紫の色で初夏の風景を彩るサツキの花。サツキはツツジの一種で、「サツキツツジ」の略です。ツツジの多くは五月に咲きますが、サツキは六月(陰暦の五月。皐月)に咲くことから、区別するためにそのように名づけられました。

どちらも花が咲き終わった直後に 剪定(せんてい。枝をはさみで切りそろえること)を行います。すると夏には枝先に来年のための花芽がつきます。もちろん剪定はそのためだけでなく、木のかたちが整えられることで、枝どうしがぶつかって傷つかずにすんだり、また、葉の日当たりや風通しがよくなることで、病気や虫に入り込まれるのを防いだりすることができます。

この町を散歩していると、まあるく刈りこまれた、手入れの行き届いたツツジやサツキが家の庭や生け垣にあるのをよく目にします。その家の人たちにかわいがられている幸せなツツジやサツキを見ると、私の気持ちもまあるくなります。

– 文・画 村山尚子 –

投稿:@広報部